旅行

ひとすじの道③

旅行

2020年 11月23日 三河東郷駅~三河槇原駅(15㎞ 3h)
静かな道が好きだ。車のための道ではなく、誰かが、朝とゆっくりと過ごしたり、緑の生け垣をはさんで、二人がお話をしたりする。そんな思いのある道が好きだ。
寒狭川の右岸は、いつもの幹線道路、車が行きかい、山へスキーへと遊びに通った道。一方、寒狭川の左岸の道は初めての道、私一人がゆっくりと歩くのに、ちょうどいい広さ、アスファルトの上に柔らかく落ち葉が降りつもり、森のなかの街道のように、線路沿いに続く道。
歩くと、所々で集落に出会う。いい感じに色が落ちた木造の家、小さく明るく整った畑、あちこちに、ただよう煙は、木のぬくもりを感じさせ、どこか懐かしい。
道の途中にある小さな踏切も、こじんまりとして家の庭にあるおもちゃの踏切のようだが、カンカンカンと一人前の音をたてると、やがて、本物の列車がレールをきしませて通り過ぎていった。
ここは不思議な空間、ずっとずっと昔、まだ、幼いころ、ここを歩いたような、ここと同じ風景が、古い記憶の中で重なっていく。
やがて、古い温泉宿がある小さな集落を過ぎると、宇連山へと続く県民の森の登山口、一時間も登れば、狭い稜線のむこうに、はるかな山稜を望むことができる。けれど、今日は山登りではない、心はこの先の街道をゆけといっている。

 

 

 

 

*このあたりの地質は特異で、職場の部下(のんほいパークが誇る自然史博物館の学芸員(地質学))によると、昔々、この辺は火山で、大量の火山灰と溶岩が岩として残っているのだそうです。このため、雨による浸食で山は鋭い山容となり、川の流れは一様に一枚岩をけずり、滑らかな床のような川床となっているとのことです。

 

私の言葉は

私の言葉は
あまりにも無力で

まっすぐな
心を
伝えることしかできない

私の言葉は
あまりにも無力で

嘘のない
心を
映し出すことしかできない

けれども

もし、そばにいて
あなたの心を
そっと
導くことができたら

雨の中でも、未来はずっと輝いて

きっと
言葉なんて、いらない

 

コメント