豊橋　街歩き１

こんな素晴らしい朝には、家には絶対いたくない。
たまには、休みを掃除や片付けに当てようと思っているのに、真っ青で、ぬけるような空があると、もう、どうしようもない。
ロードバイクでツーリングと思ったが、起床がことのほか遅く、多少買いたいものもあったので、街歩きをすることにした。
京都とか、松本とか、散々歩いてきたけど、豊橋の街を歩くのは何年ぶりだろう。
私の中では通過することと歩くことは違う。私の歩くということは風景と出会い、理解しあうことだ。そうやって、たくさんの道を歩いてきた。
松葉公園近くの駐車場に車を置いて、歩き始める。あれ、空がこんなにも広かっただろうか。大通りには電柱がなくなり、空に向かって、いくつかの真っ白なビルが立ち上がっている。新しい都市が、目覚めようとしていた。
しかし、歩き始めると、これは、一日ではとても無理だと思った。街の路地や曲がり角、街のいたるところで、私の記憶が残っている。そして、街のいたるところで、新しい風景が私に話しかけてくる。そう、私は、一度きりの旅人ではない。街と思い出を分かち合い、新しい仲間と生きていく私がいる。
これから、何回かに分けて、じっくり豊橋の街と向きあってみよう。