直史の詩

歩いていく

直史の詩

いつも、大股で、太陽の下を歩いていた
いつも、前髪をかきあげては、風景のすべてを見わたしていた

それなのに
木陰を歩くようになったのは、いつからだろう
それなのに
アスファルトの影を、ただ、見つめるようになったのは、いつからだろう

梅雨明けのような強い日差しの中
子どもたちは
光と水と、その輝きの中で、あふれるように笑いころげている

もう、あんな無邪気には生きられない

けれど、今は、そう
ただ、歩いていこう
愛しいもの、かけがえのないもの、そして、私が求めてやまないものを
決して、決して見失わないように
ただ、歩いていこう

コメント