直史の詩

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桜色の風

北に進む街道はあちこちで山里をつなぎ春をつなぎ桜色の風をつないでいく瞳のなかにはいっぱいの花びら見上げる空にはいっぱいの光このままこの季節にとけこんであの山のまっしろな雪となって空のかなたに消えていくのもいいな
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私だけの世界

雨の音風の音優しい静けさの中でここは私だけの世界小さな小さな記憶や小さな小さな夢たちがひっそりと見つめあう私だけの世界
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空になりたい

いつか天に召される時がきたら僕は空になりたいなそれは、青い、青いバケツの水をぶちまけたような空でたまにはその天空に、一筋のすじ雲をかけていつも、空を見上げてる誰かの心を静かに、ゆっくりと動かしてみたいな
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夏の街道

なんて青い空なんて緑の山々夏の街道は所々に朝の風や優しい木陰を残し私はさわやかな汗と快い筋肉の動きを感じながら街道を登っていくやがて峠を越えれば心は風景に飛び込んで私は梢をゆらす風になる
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はるかな空に

ゆっくりと やわらかに生きていくこといつでも みんなの思いを信じていくことそんな日々を山々の はるかな空に想うこと
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夏の湖畔

湖は、夏のにおいを少し残して思い出は、風のように湖畔をかけぬけていった私は空を見上げて八ヶ岳ブルーを見つめている8月の終わり
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そんな一日を

たとえ吹雪に降りこまれてもたとえ北の風に震えていてもほの暗い朝には彼方の空を見つめ輝く地平線には未来を見つめそして口元に微笑みを浮かべるようなそんな一日を歩いていこう
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冬の匂いが

冬の匂いがすみきった空から降りてきた落葉松の葉は優しく大地に降り積もりかすかに響きわたっていく冬森の足音
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冬の空

冬の空は凛として透明な大気に満ちている誰もいない風景は私にひととき、心地よい静寂を伝えいつしか私はとけていく冷たくゆれる梢流れゆく風そしてこのたとえようもない世界に
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海へ

それはきっと夢のような時間なだらかな海岸線をたどり岬をまわってやがて、深い深い紺碧の海へテールランプが流れ風景が流れ遥か彼方を見つめる、その瞳はたとえようもなく空と海のはざまでそれはきっと夢のような時間